「見えないものの大切さ」
目には見えないけれど、見えないところこそ大切だと思うことって、ありませんか?
お料理のときに、「だし」を取ります。
これって完成したときは、昆布・カツオ・いりこの姿は見えない。
隠し包丁で切れ目を入れるのは、食べる人への心遣い。
人の気持ちも、目には見えない。
言うまでもなく、心は大切です。
根っこって見えない。
木の根っこは、太くたくさん分かれてしっかり根を張ってると、幹が太くて枝っぷりも良くなり、実がたくさん付きます。
花の根っこは、しっかり育ってると、水分と栄養分を枝へと送り、きれいな花を咲かせますね。
「身に付くこと」って形には見えません。
私はお茶のお稽古を28年間してきましたが、「作品」を作るわけではないので、形にはなっていません。点前や所作が身に付いています。カラダが憶えている、というのでしょうか。
ウォーキングや話し方を習ってる方も、目に見える形ではないけど、「身に付いて」ますよね。
「身に付く」って、一生の宝物であり、財産になりますね。
身に付けるには知識も必要。
知識も目に見えないですね。
お稽古やレッスンを重ねていくごとに、何か新しい知識を得ることもありますし、好きで自分から知識を得ようと勉強することもあります。
引出しを多く持ってる、って素敵だと思います。
経験や体験もそうですね。
今の子どもは生活体験が少ないと言われています。
お布団を敷く、コップを水に入れる、包丁を使う、など日常で当たり前の経験が少なくなってきてるんですね。
体験や経験から得ることも多いし、理屈で「コップに水を注ぐ」ことはないですよね。カラダが憶えることですし、「身に付く」ことですね。
見えないものって大切だなぁと思うのです。
形となって見えるものを、追いかけてしまいがちだけど、その裏でスタンバッてたり、根っこで支えてたりするものを、大切にしていきたいと思います。